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2014/01/26

『絶海ジェイル/古野まほろ』 感想

絶海ジェイル Kの悲劇’94 (光文社文庫)絶海ジェイル Kの悲劇’94 (光文社文庫)
(2014/01/09)
古野 まほろ

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読みました。
今回は感想というか、未読の方への紹介みたいな感じでネタバレを極力防いで書いてみます。
ストーリーには触れるので何も事前に知りたくない場合は気を付けてください……。
ですが「追記」部分には致命的なネタバレ感想をちょっと書きますのでご注意を。


まずはストーリーの紹介です。


先の大戦中、赤化華族の疑いをかけられ獄死したはずの祖父・清康が生きている。そう聞かされた天才ピアニストのイエ先輩こと八重洲家康(ヤエス・イエヤス)は、後輩の渡辺夕佳とともに絶海の孤島・古尊島を訪れる。だがそこは厳重な一望監視獄舎を擁する監獄島であり、思いもよらない罠が二人を待ち受けていた。家康は50年前の祖父と同じ方法で、命をかけた脱出劇を再現できるのか!?



とのことです(裏表紙より)。

「祖父・清康はどうやって脱獄したのか?」を解き明かすハウダニットって訳です。はう~~ッ
その解き明かし方ですが、それは後で書きます。

まず、本書は「イエユカシリーズ」の二作目にあたります。
一作目を読んでからのほうがイエ先輩とユカの関係の進展?を見てにやにやできますが、本書から読んでも問題ないと思います。ストーリーの把握に全く問題はありません。イエ先輩が天才ピアニストで超強くて超かっこいいことだけ分かっていれば万事OKです。

また、古野まほろ作品の特徴だと思うのですが、今作も衒学的な地の文をしています。
ですがですね、この衒学が今回は(今回も?)解決に大きく関わってきます。
まぁ、物語がイエ先輩の視点メインで進んでいくので(ちなみに一作目は庶民よりなユカ視点)、知識が鼻につく可能性は否めませんが、まぁ、解決に関わってくるので、ツッコミ不在なぶん読者がツッコミを入れながら読んでいきましょう。

さて、解決について触れます。

衒学が解決に関わる、と言いましたが、それは作中の他の要素についても同じです。


八重洲清康は無駄玉を撃たない


そして、彼の脱獄を再現してみせるイエ先輩もまた、無駄玉を撃たない。
つまり、作中のイエ先輩の行動は全て解決に関わってきます。
謎のイエ先輩の行動が一本の論理でつながった時の興奮です。はう~~ッ

解決(脱獄)までの論理は丁寧すぎるほど丁寧なのに、そこから導きだされる結論がぶっとんでいることが(一歩間違えれば■■■■(注:検閲により伏字)ですね……)また魅力だと思います。

とりあえず騙されたと思って読んでみてください。


では追記でちょっとネタバレします。




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2013/06/06

『天帝のはしたなき果実/古野まほろ』 感想

天帝のはしたなき果実 (幻冬舎文庫)天帝のはしたなき果実 (幻冬舎文庫)
(2011/10/12)
古野 まほろ

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はふう。
古野まほろ『天帝のはしたなき果実』感想です。
トリックのネタバレはなしでいきます。

まず圧倒されるのは厚さ。文庫版は解説含め765ページです。うっ、数字にすると多いのか普通なのかよくわからなくなったぞ……

覚悟を決めてページをめくると次に圧倒されるのが圧倒的ハイテンションで繰り広げられる会話劇。
まあこれに関してはこういうのを求めて読み始めた訳なので気にならないどころか大歓迎でした。
ルビがものすごいことになってました。独特の言い回しも癖になります。


ストーリーもなんか色々混ざり合ってすごいことになってます。
本格ミステリ×青春×SF×幻想。
それぞれ強烈な印象を受けますが、(SF・幻想要素もおまけと思いきや強烈)それを最終的にビビシ~~ッとまとめあげていたのでよいです。
私は吹奏楽部のコンテストに向けて頑張る青春パートが特に好きでした。
音楽のことは全くわからんのですが、吹奏楽の演奏を聴いてみたくなります。

青春パートといえば、甘酸っぱい恋愛要素……と思いきや熟れ過ぎた梨のような恋愛要素でした。
えろえろのえろ。主人公がエロエロエロコアラなのは青春ものでは珍しい気がします。
それにしてもアンコンメンバーは美形が多すぎですね…


ミステリ要素ですが、文体や表紙や題名からは想像できないほど本格でした。
最後まで読むとうおお~~と唸らずにはいられません。
終盤に推理合戦があるのですが、それもまた探偵役それぞれの個性が表れた推理で面白いです。
まあなんというか、見事に作者の掌の上で転がされました。


最後まで面白みたっぷりのよい本でした。
シリーズじゃんじゃん読みすすめたいですが、睡眠時間が削られていくので健康なときに読もうと思います。
ではではあでゅー。






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