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2014/04/17

『孤島の鬼/江戸川乱歩』 感想

孤島の鬼 (江戸川乱歩文庫)孤島の鬼 (江戸川乱歩文庫)
(1987/08)
江戸川 乱歩

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近日サークルで『陰獣』の読書会が開かれるので、とりあえずとっておいたこちらを読んでみました。
江戸川乱歩の『孤島の鬼』。感想サイトを調べてみると検索結果が「ん?なにかがおかしいぞ?」という感じになりますが、内容的に仕方がないね。恋はスリル・ショック・サスペンスです。


名作ということで色々な界隈で語りつくされているようですが、一応感想にいってみます。
ネタバレはあらすじ以上は極力なしでいきましょう。


あらすじ。表紙折り返しより引用。

わたしは25歳の青年で、丸の内にオフィスのある貿易商S・K商会につとめていた。そこでタイピストの可憐な乙女木崎初代とわたしは恋におちた。結婚を約束したわたしに初代は命から二番めに大切な先祖の系図書きを預けた。それは何を意味したか?その初代が密室ともいうべき戸締まりも厳重な自宅の寝室で、何者かに刺殺された!憎い犯人を追うべくわたしは奇妙な友人の深山木幸吉に探偵を依頼した。さっそく深山木は「七宝の花瓶」のナゾをつかんだ。と思う間もなく海水浴場でその深山木も刺殺されてしまう!



上記の通り二つの不可能状況での殺人が起こるわけです。
ここまでで300ページ中70ページ。35ページにつき一人人間が死んでいます。怒涛の展開です。
驚くべきことに、頼りになる探偵役が早々に殺されてしまいます。
この探偵役、中年のおっさんですが、子どもと一緒にはしゃいだり、主人公を見る目が少々怪しげであったりと、なかなか魅力的なキャラクタであるのですが……。


このように、最初は「普通」の殺人事件から始まります。
しかし、そのあとの展開が激ヤバです。
夢中になって読んでいるうちに、話のスケールが単なる人殺しに留まらなくなってくるのです。
「孤島の鬼」ですから、まあ孤島に行くんでしょ~という想像がつくかと思いますが、その通りです。
殺人事件の真相を追っているうちに、主人公たち(頼れる相棒ができるよ)は孤島に行くことになります。
そこで明かされる真実は、正直言って非常に気持ちが悪いものです。怪奇趣味が詰め込まれています。スプラッタです(少し違うけれど)。

前半の本格探偵小説風味な展開から、後半の幻想怪奇冒険小説的展開への怒涛の切り替わり、これが本書の魅力でしょう。気が付いたら乱歩ワールドに入り込んでいます。
その展開の切り替わりに際して、ある手記が本文に挿入されているのですが、これもまた……奇妙な手記です。このあたりからページをめくる手が止められなくなって、気が付いたら「うわーーーーーーーっ」でした。


うわーーーーーーーっ


なかなかうわーーーっさは伝わらないと思うので未読の方は読んでみてくだちい。(突然の伊58)


続きからネタバレして主人公と諸戸とのアレの感想を書きます。

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