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2021/03/04

『リーガルダンジョン』をやりました



罪とは、どこから生まれるのか。
ここは、罪と罰、ノルマが入り組んだ迷宮。

(リーガルダンジョン トレーラーより)




こんあま~
やったゲームの感想を書き溜めるブログになっている。
ツイッターはネタバレ感想が非常に書きにくい~。


ゲーム『リーガルダンジョン』をやりました。
元々韓国語のゲームで、『グノーシア』を作ったひとたちが日本語翻訳をブラッシュアップしたという経過があるという本作。面白すぎたためそれを伝えるために再翻訳したくなったらしい。

それは期待できる……と前から気になっていたのですが、ニンテンドースイッチでできるようになったので早速プレイ。スチーム版もあるよ!






これね……すごかったんですよ……
プレイ時間は10時間程度だったのですが、4日間くらい感情を引きずってるので、大変コスパがいいですね……。
エンディング数はゲームオーバー含め14個。

ちょっと紹介を書く。

――――

主人公は警察官。
事件の関連資料を読み、被疑者の有罪/無罪を選択し、意見書を提出する。
その選択により、被疑者、そして自身の運命が左右されていく。

主人公が直接捜査を行うことはなく、部下が集めてきた捜査資料や関係法令・判例を参考にしながら捜査書類をつくっていきます。
被疑者の個人情報や適法条例・犯行事実などを入力し終わったら被疑者とダンジョンで議論バトルを行います(!?)。
そこで犯行事実を証明すれば有罪。
罪に当てはまらないことを証明すれば無罪の意見書を提出することになります。

――――


珍しい点は、有罪/無罪に客観的な正解が無いということ。
法令をどのように解釈し、どう境界線を引くのかはプレイヤーの選択次第。
良心、社会正義、組織としての意向……すべてを踏まえて選択しなければならない。


まずネタバレなしの概念感想。

この作品は、プレイヤーの選択により、物語が分岐する『インタラクティブゲーム』であるということを最大限に生かしていると思います。
主人公の行動を選択するのはプレイヤーです。
プレイヤーに選択させるからこそ、物語の最後に見えてくる主題が、ずしりと胸に響く。

全エンディングをみたあと、作者さんのインタビュー(翻訳)を読んだのですが、作者さんの意図を知ってから物語を見返すと、う、うまい……あまりにもゲーム作りがうまいよ……。
そして人がどうすれば罪悪感を抱くのかを熟知している。
このゲームは罪悪感3部作の1つらしい。……え、こういうのがあと2作も……・?

選択に苦しみたい人にはおススメのゲームです。
ちなみに私は苦しみたいタイプです!
ゲームに感情や価値観を揺さぶられることを求めている節があるので……。
現実社会の解像度が高すぎて自分の仕事がフラッシュバックして苦しむひともいるらしい。分かる。

エンディング回収は手軽にできると思います。
ただし心は軽くない。

翻訳ですが、立ち絵はないんだけどセリフだけでキャラクターの個性が出ていて良かったです。
この重さは文字だけだからこそ味わえるものだと思いました。書類には人格も感情も存在しないから。
とはいえメインビジュアルは最高なんだな。
川口さんの煙草、良いよね。……



というわけで追記で本命のネタバレ感想します……

















正しい選択をしましたね、捜査係長。
あなた自身の選択と意思で。



……。


8つ目の事件を終えた後、この文章をみて慄いてしまった。
そうなんですよね、全部、私の選択なんですよね、これ……。
人間の罪を決定していたという選択の重みを、最後に気付かされる。

終わって、呆然として、今までたどったフローチャートを見て、「引き返すチャンス」は無数にあったことに気づくわけです。
引き返すってことは自身の破滅なんだけど。でも、途中であきらめてればこんなことにはならなかったわけでさ……。

諦めなかったことで、全部切り捨ててこんなことになってしまった。
ここでエンディング10(死体遺棄は原田と川口・暴行事件不起訴)前の原田さんの言葉が響いてくる。

なあ係長。もし、もしだぜ?
俺らがもうちょい前に諦めてりゃ、
この爺さんの巡り合わせも違ったのかね?

俺らの運命も?



この会話を初めて読んだときはまだ自分(主人公である清崎蒼)が直接罪を犯したわけではなかったので、「次の分岐ではみんなハッピーにしてやるからな……」とか思ってたわけなんですが。

考えてみると、目に見える破滅(バッドエンド)を避けて、「今よりはマシになるだろう」と無根拠に信じてあがいた結果取り返しがつかなくなるのって、現実じゃん。
これ、現実のゲームじゃん!!!!

現実に対する解像度、高くない?


しかし。この選択は個人のせいだとも言い切れない。
ナビゲーションシステムの『あおい』は明らかにエンド12(昇進エンド)に誘導していたわけで。
あおいが何者かっていうところですが、清崎蒼の内面にある組織人としての意識というか、「有能な警官」像なんだろうと思っています。
そのあおいが誘導した、つまり組織や体制に罪があるともいえる。

罪とは、どこから生まれるのか。
そのことを考えてほしかったということならば、このゲームは『選択によって結末が変わる、インタラクティブであること』を上手く活用していると思う。

私は最初良心プレイをして、早々にゲームオーバーになり、その結果全員有罪にしようとするようになり、それでも権力者に阻まれ上手くいかず、結果狡猾な警官となったわけですが……。

その試行錯誤も、平均的な悪徳警官の成り方という感じであり……。
どこまで仕組んでやがった!?作者さん!になるのであった。

クリアのために有罪無罪をちょいちょい切り替えながら進んでいったのも人間の罪を天秤にかけて好きにしてる、ということを後で気づかされた……


いや……
面白かったですね……。
面白いっていうのは良い気分になるという意味では全くないのですが。充実していた。
気付かされる……社会派ってこういうことか……

私はゲームで感情揺さぶられるの好きなので、良かったです。
が、しばらくは引きずるだろうなこれぇ!

ひとが真剣にプレイしているところを見たいゲームだ。
茶化されたらぶちキレてしまうが……
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